19世紀末におけるアメリカの舞台と電気の発明 : 「演劇界のエジソン」を例として
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概要
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19世紀のアメリカは様々な分野においてめざましい発展を遂げた。その中のいくつかは相互に関連している。この論文では舞台分野における変化が電気の出現とどのような形で互いに影響しあっていたかについて考察する。特に、19世紀の有名な"regisseur"(舞台支配人、兼プロデューサー)であるSteele Mackaye(1842-1894)の舞台人生に的を絞ることによって、電気が新しいものをとり入れようという彼の意欲を高め、舞台の概念とリアリストとしての理想を促進させ、また文化の担い手としての舞台の役割を大きくしたという点について論じている。この主題へのアプローチはひとつに絞ることはできないが、歴史的文脈、伝記及び芸術の視点にまたがるものである。歴史、演劇、伝記の一次資料と二次資料を用いて、舞台と電気の遭遇を19世紀文化、歴史、社会のより大きな枠組の中にあてはめてみる。19世紀の舞台と電気の出現の背景を確認しながら、その当時広まりを見せていた社会改良精神に注目し、具体的な例を挙げることによってそれがどのように文化と社会全体を特徴づけていったのかを考察している。電気と舞台が共に変化に多大な刺激を与えている。しかしそうなる為にはそれぞれが独白の'戦い'に勝たなければならなかった。それは、電気にとっては18世紀以来エネルギーの主たる源であったガスと真新しい発明に対する人々の不安との戦いであり、また、舞台にとっては固定概念とずっと昔からのメロドラマ的なスタイルとの戦いであった。電気と舞台が互いに啓発しあうことによって、相互に利益をもたらしながら19世紀アメリカ社会において主要な役割を果たしたのである。
- 2002-03-31
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