Sealant槇塞時における永久歯咬合面小窩裂溝の清掃に関する研究 : Prophy Jet使用時と清掃およびTooth Polishing Brush併用時との比較(自然科学編)
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概要
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近年,齲蝕予防の一手段としてAdhesive pit andfissure sealant (以下sealantと略す)を用いて封鎖する窩溝填塞法が広く臨床応用されておりその効果も認められてきている。齲蝕抑制効果を高めるためにはsealantが脱落することなく歯面に接着していることが前提条件となる。したがってこの処置を行うに際し,きわめて重要なことぱsealantの接着力が機械的嵌合によることからもtagの形成をいかにして促進するかであることは論をまたず,また多くの研究者もこの点に言及している。そしてこのtag形成の成否は,歯面の状態,acid etchingtechniqueおよび樹脂材の3つの因子にかかっているが,なかでも歯面の状態をよくすることは必須条件である。すなわち咬合面および小窩契溝内に付着している歯垢,皮膜その他の汚染物質を可及的に除去清掃することによって本来のenamel質表面を露出させることが要求される。特に小窩裂溝入口部はその形態的条件からも有機皮膜が多くこの部分の清掃には十分な配慮がなされなければならない。Gwinnettらも小窩裂溝内にsealantがどの程度まで浸入しうるかがsealant齲蝕予防成功の鍵であら小窩裂溝内の残遺物の存在がこのsealant浸入に重大な影響をあたえていると報告している。従来,この小窩裂内の清掃方法として一般には探針とtooth polishing brush との併用法が用いられてぎたが,より効果的な方法として青木は10%NaOC1水溶液と超音波振動器併用法,川上は4%NaOC1水溶液による化学的清掃法を提唱し,また大森らは特にC_1の場合においてはGk101液と独自に開発したscratch point による清掃法が有効であると述べている。しかしながらこれらの方法は対象が小児であること,その清掃方法・所要時間および効果などを総合的に検討するとき必ずしも満足できる方法とは言えず,したがってsealantの前処置として適切な歯面清掃法は見当たらないのが現状である。そこで今回,著者ぱ臨床応用上短時間で可及的に清潔なenamel質を露出させる方法として,最近,歯垢やstainなどを除去清掃する目的で開発されたair ooli-shing法応用のProphy Jetを使用する方法を採用し,その清掃効果を,探針およびtooth polishing brush併用時のそれと比較検討し,さらに臨床応用時に必要な操作時間の目安をも求めるための基礎的研究として本実験を企図した。
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