廃棄プラスチックによるシャモット,セイタカワダチ草充てん板の試作
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概要
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廃棄物を再利用する目的で,廃棄プラスチック(発泡ポリスチレン,ポリ塩化ビニルを主成分とするシャンプーのあき瓶)にシャモット粉(S粉と略記)とセイタカアワダチ草の枯茎粉(K草)を充てんし,圧組成形板を試作した。その曲げ強さと,シャモット充てん率,セイタカアワダチ草の混合割合,成形条件などを比較検討した。発泡ポリスチレン廃棄物(PS)には,その3倍量のS粉を充てんし,廃棄ポリ塩化ビニルあき瓶(PC)には,その4倍量のS粉を充てんした場合に,充てん板の曲げ強さが最も大きくなる。さらにプラスチックにK草を補強材として,S粉と一緒に充てんすれば,S粉単独充てん板の1.7倍以上の曲げ強さをもつ複合材ができる。成形条件はPS:圧力80kg/cm^2,温度100℃,時間60分;PC:50 kg/cm^2,100℃,60分,配合割合はPS:25,S粉50, K草25部:PC:3,S粉12,K草1部(重量)が適当のようで,それぞれ426kg/cm^2,300kg/cm^2の曲げ強さをもつ複合材となる。さらに,リグニンスルホン酸ナトリウム(LSと略記)0.5%混入により,成形時間が短縮され,成形板の曲げ強さが約1割向上することを明らかにした。
- 1980-12-01