Tess of the d'Urbervilles論考
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Thomas Hardyの小説Tess of the d'UrbervillesにはA Pure Womanという副題が付いている。この副題については、出版以来様々な議論がなされているが、その説明で納得出来るものは少ない。筋も比較的単純で、登場人物も分かり易く整理されているが、A Pure Womanの'pure'には作者の意図が十分に込められている言葉だと考えられる。作品中に描かれている中心人物Tessの短い生涯を出来る限り詳細に検討し、その女性としての特質を考慮しながら全体像を捉え、'pure'の意味を考えてみた。勿論、これは小説家Hardyの創造力によって生み出された女性像であって、実在する人物の伝記ではない。作者Hardyの創作になる'pure'な女性であるけれども、それが読者にappealする諸特質を持っていると考えなければならない。一つの見方では、自然そのものは'pure'であって、人間社会ば'pure'でないという考え方があるけれども、ある点までしか説得力はない。Hardy自身、宗教的にほ不可知論(agnostic)であるが、終生教会には通い続けていて,キリスト教的世界観には精通していたことを考えると、Tessの人間像にはキリスト教的な考え方が大部分影響していると言えよう。今後の課題としたい。
- 1993-12-10
論文 | ランダム
- N-acetyl-L-glutamine aluminum complex(KW-110)の抗潰瘍作用およびその他の薬理作用
- 当科における尿道外傷に対する手術成績についての検討 : 第309回北海道地方会
- ヘッドスペ-スガスクロマトグラフィ-による生薬含有成分の検討--カノコソウの含有成分について
- 鹿児島県における高齢者保健医療福祉サービスの実態
- 新生子牛の先天性脳線虫症2例