キャッシュ・フローを含む連結財務分析指標の検証と業績評価モデル
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概要
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連結財務諸表データを用い、多変量解析手法の一つである主成分・因子分析法を援用した企業業績評価モデルの構築を通して、連結キャッシュ・フロー計算書の財務分析的意義と有用性について実証研究を行った。サンプルとして株式上場会社製造業の連結財務諸表データを対象とし、多変量解析法を援用して行った。従来の財務分析指標8個にCF指標4個を加えた12の指標で企業規模、健全性、収益性、CF効率性という4つの特性での企業業績評価モデルを構築することができた。この実証分析結果は、キャッシュ・フロー計算書を基にした分析指標が、貸借対照表と損益計算書の伝統的な財務分析指標とは異なる評価情報を有していることを含意している。もちろん、キャッシュ・フロー情報が発生主義会計利益情報を補完し得ても、収益性指標や健全性指標を代替しうるものではなく、企業の業績を総合評価をするには、財務三表を用いて行うことが目的適合的であるというのが本論文の結論である。
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