マウス顎下腺レニンの抗体の作製とレニン研究への応用
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概要
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レニン(EC3.4.99.19)は血圧調節や電解質代謝に重要な役割を演ずる酵素である。本酵素は腎臓,脳ばかりでなく,アルビノマウスの顎下腺に含まれている。本研究では成熟した雄マウス(JCL-ICR)の顎下腺から純化したレニンを使って,その抗体を作製し,レニンの生化学的性質を2,3検討した。レニン活性はその抗体によって完全に失活した。この性質はレニン分子の同定に利用できると思われた。顎下腺抽出液とレニン抗体とを4℃24時間反応させ,得られた沈殿を遠心分離法で集め,十分に洗浄後SDSで可溶化し,タンパク質を還元し,その後アルキル化した。その標品のSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行ったところ,分子量45,000以下の領域において,純粋レニンと同一移動度の所にタンパク質バンドが染色された。種々の検討の結果,そのタンパク質はレニンであると結論づけられた。従ってこの免疫沈殿法は抽出液レベルでのレニン分子の変化等の追跡に応用できるものと考えられた。
- 岐阜大学の論文
- 1985-12-15
著者
-
広瀬 統
日本メナード化粧品株式会社総合研究所
-
伊藤 三明
日本メナード化粧品(株)総合研究所
-
鈴木 文昭
岐阜大学農学部
-
中村 征夫
岐阜大学農学部生物資源利用学科
-
永田 幸雄
岐阜大学農学部生物資源利用学科
-
鈴木 文昭
岐阜大 農
-
伊藤 三明
岐阜大学農学部農芸化学科生物化学研究室
-
高橋 正行
岐阜大学農学部農芸化学科生物化学研究室
-
広瀬 統
岐阜大学農学部農芸化学科生物化学研究室
-
永田 幸雄
岐阜大学農学部生物化学研究室
-
永田 幸雄
岐阜大学農学部
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