北海道東部の積雪期のハイキングコースの調査
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概要
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野外教育の実践活動は、夏に行われるものが圧倒的に多いことが指摘されている。北海道においては児童・青年の夏休みは短く、各種のスポーツ大会や学校行事が行われることも多い。一方他地域よりも冬休みは長い。積雪期が長く、ともすれば、屋内での活動が多くなりやすい。北海道東部では同じ北海道でも日本海側に比べると冬の天候は恵まれている。筆者の印象では日本海側で雪が降ったり、風が強く、吹雪が多い時期に道東では穏やかな晴天が続き、積雪量も多くないように思われる。こういう地域では、もっと児童・青年を対象とした雪上ハイキングや歩くスキーなどの屋外活動の機会を多く設けてもいいのではないかと思う。そこで、積雪期のハイキングコースについて調べようとすると、意外にも文献になっているものがない。無雪期の、いわゆる「夏山登山」のガイドブックは何冊か出版され、各コースについて、執筆者が実際に調査して克明に記述がなされ、ハイカーは初めてのコースでも不安無く出かけることができる。ところが、積雪期のハイキングコースについては紹介されているものが見当たらない。低山といえども、山は無雪期と積雪期では様相が一変している。そこで、ここでは阿寒国立公園の地域の低山を主にとりあげ、網走・十勝・根室の各管内からも1ケ所ずつ取り上げ、積雪期のハイキングコースの実態を調査して報告することにした。(1)白湯山(標高824m)(2)阿寒湖畔のポッケ探勝路と森のこみち、および太郎湖・次郎湖(3)オンネトーと展望台(標高788m)(4)藻琴山(標高1000m)(5)和琴半島一周(6)摩周岳685mコブ(7)幌岩山(標高376m)(8)然別湖・東霊湖と天望山(標高1173.9m)(9)知床横断道から羅臼湖の9コースについて記述し、コース中の注意したい箇所などを指摘するとともに、積雪期のハイキングの楽しさを伝えるようこころがけた。
- 2003-11-30
著者
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