母乳育児の社会福祉学的考察
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概要
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母乳育児は、子どもの養育や保育、看護や療育に包含されるものであり、社会福祉の分野と歴史を同じくする。さらには女性福祉、児童福祉の分野でもある。しかしこれまでは、とかく医療・看護面から論議されてきたが、本稿では、社会福祉的視点からの分析・考察を行なった。その結果、次の点が明確になった。母乳育児は無償の相互扶助であった代理授乳が、有償の「乳母」に変わり、やがて母乳代替品の人工乳に切り替えられて、衰退していった歴史をもつ。現代社会は、粉ミルク会社のマーケティングをはじめ母乳育児を阻害する社会的要因が多く、また対象の母と子は、属する文化・社会の影響を受けやすい。さらに世界の政治・経済、環境問題と同じ貧富の差の構造を呈している。
- 2003-03-10
著者
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