PropagationとImpulse問題におけるランダム要因 : LangevinおよびFokker-Planck方程式の動学的価格方程式への応用 (岩田暁一教授退任記念号)
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概要
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資本のユーザコストに合まれるキャピタル・ゲインの効果を価格にフィードバックするシステムを経済変動のPropagatorと考えて,それに技術進歩からもたらされるランダムなimpulseを加えた。ランダム項の扱いとしてはLangevin方程式を利用している。その定式化のために必要な道具の解説・展望を行いながら,最終的にFokker-Planck方程式をLie群の方法で解いて価格変動の分布が得られた。解が得られるための条件には,価格方程式に合まれるドリフト項と拡散項に一定の関係がなければならず,それが満たされていることが示されている。価格変動の瞬間的分散は,実質金利と資本のコストシェアの比に比例し,二つある定常解のうち一つは不安定である。この不安定点はランダム項の存在によって無視できず,Frisch[1933]が考えたPropagationとimpulse問題を統合しimpulseの定式化がPropagation mechanismに影響を与えるという新たな問題を提起している。
- 1999-12-25
著者
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