予想の測定 : 推測的変動とボラティリティ (岩田暁一教授退任記念号)
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概要
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この稿は筆者が1999年1月に行った退任記念講演の内容をまとめたものである。筆者は科学の進歩は測定を通じてなされるという考えからこれまで推測的変動と個体間ボラティリティの測定を行なって来た。前者の推測的変動はライバル企業の行動に関する推測を表す量である。寡占理論の中心概念であるにも拘わらず,従来それは測定されたことがなかった。その測定のためのモデルと板ガラス市場での測定結果が説明される。後者の個体間ボラティリティは投機的市場の価格予想に関する投資家間の意見の相違を表す量であるが,オプション・データにより測定可能であることが示される。ブラック-ショールズの理論の問題点を克服するものとして異質的期待需給均衡モデルによるオプション価格式が提案され,日経225オプションにおける測定結果が紹介される。
- 1999-12-25
著者
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