消費者のデモグラフィックス変数,購買行動と新製品の採用時期 : パネルデータへのスプリット・ハザードモデルの適用
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概要
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本研究では,パネルデータを用いることによって,新製品(新ブランド)の採用確率,採用時期と消費者の「行動レベル」での変数と「デモグラフィクス」変数との関係を分析した。具体的には,Sinha and Chandrashekaran (1992)のSplit Hazardモデルを用いて,重質洗剤の新製品の採用行動について,消費者のカテゴリの購入回数,バラエティシーキングの程度,メーカーヘのロイヤリティ,年齢,家族サイズ,消費支出を説明変数として分析を行った。この結果,すべての消費者が新製品を採用するとは限らないこと,メーカーロイヤリティが高い消費者は早期,最終的ともに新製品を採用する確率が高いこと,メーカーロイヤリティが高い消費者は早期,最終的にも新製品のターゲットとなるが,年齢,支出,バラエティシーキングの程度は,早期と長期では逆転していることが示された。つまり,導入後,時間が経過するのに従ってターゲットを変更し,それに伴ってマーケティング行動も変更していかなければならないのである。
- 1998-04-25