亜鉛鉱の焙焼に関する研究(第1報)

概要

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Roasting reaction of zinc ores and its reaction rate at various temperatures were studied by means of quartz thermobalance. The results obtained are as follows. (1) Fine ore increase its weight between 430 and 580℃, and again between 670 and 700℃ to form a sulfide. (2) Zinc ore reacted with air to form an oxide between 800 and 850℃. (3) Speedy air-flow accelerates the rate of oxidation of ore, so far as a constant-temperature heating is concerned. (4) The roastability of coarse ore is lower than that of fine one. (5) Copper content in zinc ore contributes to sulfurization of ore.亜鉛鉱の焙焼に関する研究は古くから数多くあるが，主として湿式冶金に関するもので乾式即ち蒸溜に対する予備処理としての研究は比較的少いようである。近年乾式法による亜鉛回収の方法は，水平レトルト法，縦型レトルト法即ちNew Jersey法，更にはSt. Joseph法，Sterling法等の進歩した方法が行われるようになって来た。しかし乍らこれらの蒸溜法によって生産される亜鉛の純度は，電解法に比較して必らずしも高くはない。即ち鉱石中に存在する鉄，カドミウム，鉛等が著しく製品の純度を低下せしめ，近年の進歩した諸蒸溜法を以てしても，製品への混入の阻止は困難である。このことは従来の最終的な蒸溜の段階で問題を解決しようとする考え方から更に一歩進めて，鉱石の予備処理の段階である焙焼，焼結の工程に於ても，これらの不純物を除去することの必要性を物語るものである。本報告は以上の見地から熱天秤を使用して，先づ亜鉛鉱の焙焼に関する基礎的な研究を行った結果である。
富山大学の論文

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