学校法人会計における一元的帳簿組織試論 (笠井昭治教授退任記念号)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
笠井昭次教授退任記念号資金収支計算と消費収支計算という二つの収支計算機構を有する学校法人会計にとっては,資金収支計算書,消費収支計算書および貸借対照表という三つの基本的計算書類を誘導・作成する帳簿組織をどのように構築するか,が極めて重要な課題となっている。実務では設定される資金収支元帳と総勘定元帳という二つの元帳のいずれかの勘定記入を簡略化した二系列元帳方式か,あるいはいずれかの元帳を省略するという一系列元帳方式が採用されている。しかしながら本稿では,これら三つの計算書類は,ほんらい有機的な帳簿組織のもとで一元的に誘導・作成されるべき,すなわち二つの元帳は対等な立場にあるべきである,という理念のもとで,あるべき帳簿組織の一例として二系列資金収支・総勘定元帳方式の提示を試みた。
- 慶應義塾大学の論文