<論説>行為と理解との相互作用によって駆動される知識創造過程に関する考察
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概要
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本論文は, 知識創造過程の概念モデルを構築するための準備として, 知識創造の素過程を理論的に検討したものである。これまでの研究によれば, この過程には少なくとも二種類の方略が関与しているとされている。重要な指摘であるがしかし, その議論の内容は粒度が粗く, そのままでは素過程についての十分な理解が得られたとは言い難かった。本論文は, 今後のモデル構築に必要とされるであろう知見を提供するために, 方略の微視的様相を従来よりも理論的分解能を上げて考察した結果を述べる。ただし, 今回は, 二種類あるうちのひとつ(異なる行為的知識の中に抽象的同一性を見出す過程)だけに焦点を絞って議論を展開した。考察にあたって, 知識には, 明示的なものはもちろん, 非明示的な知識があるとの立場をとり, 新しい明示的知識とは非明示的な知識の習熟があって獲得されるとしている。そして, その非明示的知識は行為を伴う実践を母胎にして, 構成的に制作されるとした。
- 熊本県立大学の論文
- 2002-03-30
熊本県立大学 | 論文
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