「開発独裁」の再検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
開発独裁は日本独自の用語法で、一般には権威主義的開発国家と呼ばれるが、東アジアの工業化過程で一時的に出現した国家形態として再定義されるべきだと思われる。開発独裁の経済的役割を明らかにするためには、収奪国家と開発国家、開発主義国家と開発国家という2段階の概念上の区別が必要である。既存研究の多くは開発国家と開発主義を同一とし、市場経済を原則とする点で社会主義と区別されるキャッチアップ型工業化をめざす権力型政権ととらえており、これでは東アジアの特質を理解できない。多くの途上国は、官僚専制と経済計画の導入を通じて収奪国家を克服しようとする開発主義(国家)の段階にとどまっているが、東アジア諸国は対外志向戦略を採用することによって開発国家へまで進むことができたのである。
- 2004-03-31
論文 | ランダム
- 原子力政策 (わが国におけるエネルギ-政策)
- Combined Influence of Phosphorus, Chromium and Molybdenum on Reheat Cracking of Steels (Study of Reheat Cracking of Cr-Mo Steels, Report 5)
- 動物臟器組織の体外電位測定に就て
- 電位測定による抗菌性物質の検定法-1〜3-
- 非晶性樹脂材料の難燃化