幼児が集合を二等分する分配方略と同数判断の方略の実態
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概要
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本研究の目的は幼稚園に入園してから修了するまでの3年間において,幼児自身が課題の中で1つの集合を同数の2つの集合に分配する際の方略とその2集合の同数判断する際の方略の実態について,縦断的な検討を試みることである。対象児は新潟市の一幼稚園に就園している幼児85人である。これに関する資料を毎年度2回,計6回収集した。そのデータを分析して,年齢が増したり,等分する集合数が大きくなると,確実な方略を使う幼児が増加する傾向があるなど,それらの方略の使用実態の推移を考察した。The purpose of this study is to make longitudinal investigations into features of children's strategies of dividing a set into two halves and of judging cardinal equivalence of the resultant two sets over three years after the children enrolled in kindergarten. Participants are 85 children at a kindergarten in Niigata. We gave them tasks twice every school year for three years, that is, six times as a whole, to examine the acquisition of these strategies. We analyzed these data and elucidated the transitional features of children's strategies. It was found that the number of children who use proper strategies increases proportionally as they grow older and as the number of objects in a set which is to be divided into two halves increases.
- 上越教育大学の論文
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