栽培漁業を事例とした累積データによる相関解析の問題点
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概要
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Examination was made of the effect of cumulated dependent and independent variables on correlation coefficients. Correlations between annual number of hatchery-release and annual catch in weight, and prediction of the day when crab larvae metamorphose to crab-stage fingerlings were determined.Through simulation studies on cumulating variables the distribution patterns of sample correlation coefficients were clarified and precision of prediction was assessed.本論文では,栽培漁業を事例とした相関分析に関し,説明変数Xと目的変数Yの累積の影響を計算機シミュレーションにより統計学的に検討した。Xを放流尾数,Yをそれに対応する漁獲量とした相関分析では,Xだけの累積は問題ないがYも同時に累積した場合XとYが無関係であっても標本数が大きくなるほど相関係数が1に近づいていく。このような方法による放流効果の評価は適当ではない。また,Xを累積飼育水温,Yをガザミが稚ガニに変態するまでの総積算水温とした分析では,累積する量が増えるほど予測の精度が良くなる。
- 三重大学の論文
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