<論文>学生が読んだ絵本
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概要
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すぐれた絵本は子どもの心を大きく育てる力を内包している。幼児は自分の力だけで自分にふさわしい絵本と出会うことはできない。彼らにふさわしい絵本に, 彼らにふさわしい仕方で出会わせることは, 親や保育者の役割であるといえよう。本論では, 将来保育者をめざす本学の学生が, 各種のブック・リストや評論で紹介されている絵本について, どれくらいの知識を持っているかを調査した。その結果, ごく一部を除いては, 幼少時以来ほとんど絵本と接しておらず, たいていの保育所・幼稚園に置かれていると思われる絵本についても, 読んでいないことがわかった。しかし, 幼少時に繰り返し読まれた, すぐれた絵本については, 絵やことばを具体的に鮮明に記憶している。現在, ありあまる程の絵本が出版されている。読書は他人に強いられてするものではないが, このような状況のなかでは, 学生に一定の視点で選択された絵本を提示して, 絵本のさまざまな楽しみ方を伝える必要がある。絵本を通して, 子どもの理解や子どもへの言葉がけが深まり, 保育の場で生かされることが期待される。
- 1999-03-10
論文 | ランダム
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