SOV の語順と「重い」付属移動現象
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
この論文では日本語などに見られるSOV(主語-目的語-動詞)の語順が,Linear Correspondence Axiom (Kayne, 1994)を取り入れた極小主義者理論(Chomsky, 1993,1995,1998)によってどのように派生されるかを検討する。そのためには,動詞(V^0)が基本生成位置からテンスの位置(I^0)の位置まで表層で移動する,と言う仮説を基に,「重い」付属移動(Pied-Piping)が必要であることを提唱する。具体的には,最初の動詞の移動により,VSOの語順が派生され,付属移動により動詞句が内部に動詞の移動の痕跡を含んだままIPに移動し,結果的にSOVの語順が派生されることになる。この主張の根拠として,SOVを基本語順とする言語では,I^0によってライセンスされた副詞句が目的語と動詞の間に現われることを挙げる。
- 富山県立大学の論文
- 1999-03-29
著者
関連論文
- 新英語カリキュラムの素案の開発に向けて〜英語実力テストおよび英語に関するアンケート調査の結果より〜
- 大学教育への学生の期待と意識の分析
- 生得論から見た文化の普遍性と多様性 : 認知文化人類学の試み
- SOV の語順と「重い」付属移動現象