情報通信システムの性能解析と M/G/1 待ち行列モデル
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概要
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通信トラヒック理論(teletraffic theory)の発祥は,約120年程前の電話の発明とその普及に伴って生じた通信トラヒック(通信呼の流れ)の混雑現象の解析までに遡ることが出来る。元来この理論は電話システム, 通信交換システムの通話路網(switching network)の解析と設計を容易にするために開発された。その後応用領域が広げられ, 計算機システム, 情報通信システム, 生産システム, 流通システム等における設備数, コストと性能, サービス品質(待ち時間, 応答時間, 待合せ率, 呼損率等)の関係を解析, 設計する待ち行列システム理論(queueing system theory)として発展してきた。例えばコンピュータ・ネットワークのノードにおいて「客」は[パケット, トランザクション], 「窓口」はメッセージを伝える[通信回線, CPU]に対応する, これまでに最も研究の進められてきた待ち行列モデルの一つに, Kendallの表記法でM/G/1と表される基本的なモデルがあり, 以下にその待ち行列モデルとそれに関する重要なポラチェック・ヒンチンの公式(Pollaczek-Khintchine formula)について最近の研究成果を含めて記述する。なお, 本稿は日本オペレーションズ・リサーチ学会編のOR事典の分担執筆の草稿の一部を加筆, 補遺したものである。
- 富山県立大学の論文
- 2000-03-31
著者
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