大学院教育と社会人 -夜間大学院生の調査を中心として-
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概要
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わが国ではじめての社会人のための夜間大学院が,'89年4月に筑波大学の大塚キャンパスではじまった。それ以後,徐々に時間帯などを考慮して社会人を受け入れる大学院は増加しつつある。社会人の夜間大学院への入学は今後とも増加の傾向が続くものと考えられる。その理由は,(1)技術革新の急速な変化にともなう学問の必要性,(2)企業の年功序列制度の変化,(3)土曜休暇の定着化,(4)生涯学習の重要性の指摘,(5)大学院の受入れ体制が整備されてきたことなどである。しかし,社会人のための大学院教育はいまはじまったばかりであり,社会人が大学院で学ぶための背景となる資料はほとんどない。本稿の目的は,筑波大学大学経営・政策科学研究科経営システム科学専攻の学生に対するアンケート調査にもとづいて,(1)社会人が夜間大学で学目的は何か,(2)入学前の心配事はどのようなものであったか,(3)入学後大学院で学問を学ぶ上での困難な事柄は何か,(4)大学院教育に対する満足度,(5)卒業後の計画などを具体的に明らかにすることにある。
- 聖徳大学の論文
- 1991-12-16