旭川市における登校拒否児への取り組みと課題
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概要
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近年,わが国では登校拒否児が増加の傾向にある。旭川市においても,これは例外ではない。増加する登校拒否児にどのように教育的に対応していくかが,現在大きな問題となっている。しかし,登校拒否の原因や状態像が多様化してきていることから考えると,対応は学校教育だけでは不十分で,様々な外部の専門機関との連携が必要となってくる。だが,学校と外部機関との連携の重要性が叫ばれながらも,まだ十分に機能を発揮できるまでには至っていないようである。そこで本研究では,北海道で先駆的に登校拒否問題に取り組んでいる旭川市の事例を通して,関係諸機関の連携,つまり登校拒否児への取り組みのシステムのあり方をさぐることを目的とした。多くの関係者への面接調査を中心に行ったが,やはりこの問題はどこの機関においても暗中模索の段階であり,対応においても様々な問題を抱えていることが明らかになった。旭川市においても対応のための関係諸機関の連携がまだまだ不充分であり,教育・医療・福祉の関係者が集まり相互に情報を交換したり,話し合う場を増やす必要があると感じた。また,登校拒否児を持つ親と学校や相談機関の考え方のギャップも大きく,この点についての共通理解を深めていくことが急務であると思われた。
- 1986-03-15
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