苫小牧市の特殊教育の現状
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概要
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苫小牧市では,昭和54年の養護学校義務化以降も市内に養護学校が設置されず,市内の障害をもつ子どもたちのほとんどが市内小中学校に設置されている特殊学級に籍を置いている。本報告は,この苫小牧市の特殊教育の現状に関するものである。苫小牧市における特殊教育の特徴として,(1)市内に養護学校がないことによる障害の重度・重複化,(2)情緒障害学級における通級制・固定制の両運営,(3)重度化対策としての介添員の配置,(4)特殊学級の複数指導制,(5)教職員の研究の場としての「苫小牧市教育研究会・特殊教育研究部会」や「感覚統合訓練研究会」,(6)市就学指導委員会,(7)市立心身障害者福祉センターの「おおぞら園」ならびに緑小学校に併置された「おおぞら園みどり幼児学級」による乳幼児期からの療育体制などが上げられる。さらに,苫小牧市の現状を知っていただくため,日常の指導場面で私たちが,子どもたちをどう見つめ,どう理解しようとしているのか,情緒障害学級に在籍する児童生徒の多くを占める自閉性障害をもつ子どもたちについて,諸問題の整理とその指導,さらに実際の指導場面から,基本的な学習習慣の指導と偏食指導の2ケースを紹介する。
- 北海道教育大学の論文
- 1991-03-25
著者
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藤川 文子
苫小牧市立緑小学校:北海道教育大学情緒障害教育教員養成課程第7・8期生(1987・1988年度)
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佐々木 昭夫
苫小牧市立緑小学校:北海道教育大学情緒障害教育教員養成課程第7・8期生(1987・1988年度)
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春田 和之
苫小牧市立苫小牧西小学校
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山下 雅永
苫小牧市立啓北中学校山なみ分校,北海道教育大学情緒障害教育教員養成課程第8期生(1988年度)
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春田 和之
苫小牧市立苫小牧西小学校:北海道教育大学情緒障害教育教員養成課程第4期生(1984年度)
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山下 雅永
苫小牧市立啓北中学校山なみ分校 北海道教育大学情緒障害教育教員養成課程第8期生(1988年度)
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