選択ダンス授業 : 2年次段階の学習内容
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概要
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本校の教科体育では,1・2学年は武道(柔道・剣道)・ダンスの2領域から1つを選択して,2年間継続履修する。9単位中の2単位は,武道・ダンスの比重が大きいと思われるが,生徒選択による学習であること,高等学校で初めて学習する生徒が多いという状況,ねらいを高い技能の習得と人間の内面に関わる独自の特性まで深く触れさせることにおくと,それは必要とされる単位数であると考えられる。1年次は,ダンスの基本的な技能「踊る」「創る」「観る」活動のそれぞれを毎回の授業で体験させ,課題を通して自己のダンス時空間をつくり上げることをねらいとしている。2年次では,クラス作品の完成と幅広いダンス分野を体験するとともにダンスの構威力を高めることを目指している。また,心身の発達段階とあわせて自分らしさを追求する学習内容を盛り込んでいる。武道・ダンスについては,多くの学校で武道・ダンスの組み合わせによる領域選択,男女共修,1単位もしくは学期内の単元として実施されているが,より生徒の個性化,生涯教育という観点から大単元の実施による成果をここでみてゆきたい。本研究の内容は,1・2年次の学習計画の検討,授業の実施授業後の生徒の自己評価をもとに学習を振り返ること,感想文の分析による授業のねらいと生徒の変化・反応をみること,個人終了作品の傾向から授業の成果をみることとした。自己評価の内容,懸想文の分析・分類にあたっては,日本女子体育連盟の研究資料等を参考とした。ダンスは,非常に多様な内容を持つものであるが,運動欲求,表現の欲求,他とのかかわりを求める人間本来の欲求に根ざす活動であり,心を開いた多様な学習経験を重ねることが最もよい個性化を目指す学習成果をもたらすと考えられた。また学習は他とかかわることから個の開発へと深めていくことが望ましいと考えられた。
著者
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