<原著>市販Ag-Pd-Cu-Au合金のリンゲル液および0.1%Na_2S溶液中における腐食挙動
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概要
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リンゲル液および0.1%Na_2S液液中における三種の市販Ag-Pd-Cu-Au合金の腐食挙動を電気化学的手法と表面分析により評価した。リンゲル液中においては, いずれの合金も高い耐食性を示し, 合金間に顕著な耐食性の差は認められなかった。それに対して, 0.1%Na_2S溶液中では, 貴金属含有量(Au十Pd)の少ないAlloy Aが最も高いアノード反応性を示し, 合金表面に最も多い腐食生成物を生成した。腐食生成物は, X線回折によりAg_2Sと同定され, 合金表面のSEM観察から主にAg-rich相が選択的に腐食されることが確められた。分極抵抗の測定から, Alloy Aは0.1%Na_2S溶液中ではリンゲル液中に比液して, 500倍の速度で腐食することが明らかとなった。分極抵抗法により, 自然腐食状態にある合金の腐食速度を精度よく定量的に求めることができた。
- 1989-12-31
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