<論文>リグノセルロースのマイクロ波照射 : 第7報セルロースのマイクロ波照射と酵素糖化
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概要
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アビセルSFセルロース(粒子サイズ6〜10μm)と七ルロースバウダーD(粒子サイズ150〜400μm)の二種のセルロースを含水・密閉下マイクロ波加熱した後酵素糖化した。マイクロ波照射後直ちに湿度が上界し,10〜12分の処理で230℃とたった。温度の上昇に伴ない酸の生成が認められ,PHぱ低下した。230℃の加熱では約009meqの酸が生成しPHは3.0〜3.2とたった。還元糖の生或は180℃以上の加熱で認められ,235℃ではアビセルSFセルロースの場合10.5%,セルロースパウダーDの場合6.5%であった。マイクロ波加熱によりセルロースが分解しグルコースとセロオリゴ糖が生成した。このセルロースの加熱分解は水層の紫外吸収スペクトルを測定することによりモニターした。また,235℃以上に加熱することによりセルロース中に混在しているヘミセルロース系多糖を除去することができた。マイクロ波加熱後酵素糖化を行なったところ,210℃以下の加熱では糖化半ば低下するが,220℃以上の加熱では急激に糖化半が向上することがわかった。糖化率は245℃の加熱では,アビセルSFセルロースの場合81%,セルロースパウダーDの場合60%であった。以上の結果から,マイクロ波加熱前処理はリグノセルロースのみならず,セルロースの酵素糖化においても効果的であると判明された。
- 京都大学の論文
- 1985-11-30
著者
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