露岩地帯における自由生活性ダニの分布密度(英文)
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概要
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南極の昭和基地付近の露岩地帯には,一見植生のない砂地にも3種の自由生活性のダニが分布している. 1976年の1月と2月に東・西オングル島,ラングホブデ,スカルブスネスの各露岩地帯で,直径6cm,深さ1cmのシャーレに一杯の砂を採取し,floatation法によりダニを分離し個体密度を調査した.出現したダニはほとんどNanorchestes antarcticusであり,これはすべて砂地で採取したためと考えられる.他の2種はTydeus erebusがラングホブデの雪鳥沢の下流で9個体, Protereunetes minitusが西オングル島で2個体発見されたにすぎない各露岩地帯での最高個体密度は東オングル島でシャーレ一杯の砂から57個体,西オングル島で75個体,スカルブスネスで82個体であった.またダニの個体密度と棲息場所の水分との関係を調べるため,沢の岸で水ぎわから1m間隔で採集を行った結果,水ぎわから2〜3m離れた岸で,最高の個体数が観察された.
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