ロケットによる夜間大気光の観測
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概要
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夜間大気光輝線発光層の高さの決定は,大気光輝線の発光機構を知るうえに必要であり,かつ上層大気の分子,原子の性質を知るにも重要である.われわれは,これら夜間大気光輝線6300A(酸素原子),5893A(NaD)および6300A(酸素原子)の発先層の高さをロケットによって直接測定した.5577Aおよび5893Aの輝線についてはK-8-9号機1961年10月30日,20時13分)によって,秋田の道川実験場において行なわれ,3月6300A輝線についてはK-9M-8,15号機(1965年3月25日20時21分と1966年3月20日21時15分)によって,鹿児島の内之浦実験場において行なわれた.5577Aおよび5893Aの発光層の高さはおのおの98kmおよび93km付近に存在することがわかり,アメリカでのロケット観測とよく一致していることがわかった.また6300Aの発光層の高さは200km〜320kmの範囲に広がり,発光層の最強点は260〜280kmに存在し,今まで地上の観測から推定していた発光層高度とかなりよく一致していることがわかった.また輝線の発光機構もある程度決定することができた.
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