チタンおよびチタン合金における双晶形成とAcoustic Emission
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概要
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チタンおよびチタン合金の圧延板について,単軸引張試験を行なった。試料はJIS2種純チタンとTi-6A1-4Vの圧延板で,引張試験時のAcoustic Emission(AE)を測定し,AEと機械的性質の異方性,特に双晶形成の状態との対応を調べた.主な結果は次のごとくであった。(1)結晶粒度の小さな純チタンでは,AEの発生がほとんどないことから双晶は形成されず,すべりだけで変形する。(2)粒度の大きい場合は双晶が形成され,それに対応したAEが観察される。また,異方性への双晶の寄与の程度もAEの発生挙動から推定できる。(3)Ti-6A1-4Vでも双晶に対応するAEの発生がある。(4)擬単結晶モデルを適用して,方位因子による双晶系の解析を行なった結果,AEから予想される双晶形成頻度と方位因子の大小との間に一致がみられたが,双晶系の是非に関する確認はできなかった。
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