紅花染めにおける温度の影響(1)
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概要
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紅花染めには,黄色素をなるべく水に流出させた後に染める,まだ黄味の残っている紅(くれない)という美しい色がある。寒中の紅花染めは,色が冴え,最も色鮮やかに染め上がるのに対して,夏期の紅花染めは,色相が濁った色になりやすい。そこで,一般の家庭や学校の教室内でもできる,紅花染めのより良い染色方法を見出すため,紅花染めにおける温度の影響について検討をおこなった。1.紅花染めの染色条件において,黄色素抽出から紅色素抽出液による染色に至るまでの温度の低い方が,染色布の色は,わずかに黄味が多くなり,赤味が少なくなった。2.紅花染めの染色布は,黄色素抽出から紅色素抽出液による染色に至るまでの温度の低い方が,色がうすく,冴えた,鮮やかな色になり,反対に,温度の高い方が,かなり色がこく,濁った色になった。3.黄色素抽出条件において,黄色素抽出時間は,黄色素抽出温度の低い方が,長時間必要であることがわかった。
- 1998-12-30
著者
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