精白米の吸水, 脱湿及び吸湿
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概要
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1.米粒中における水分の移動を研究するため,吸水,脱湿,吸湿実験をした。吸水は市販 うるち精白米8種及びもち精白米2種を供試し,5℃と30℃の版水量を測定し時間経過の 状況を示した。脱湿・版湿は,うるち精白米3種及び市販もち精白米1種で,恒温で減圧 乾燥して恒量を得た。恒量後の試料を同一温度(25℃)においてRH84, 64及び44のデシケーター中に保持して恒量を得た。恒量に至るまでの期間,水分,量量及び脱湿恒量時の容 積等を示した。2.吸水過程にSato and Nagasawaの式,脱湿過程にSmith, B.E.T及びHendersonの式 により図を作製した。3.時間の椎移による非吸水(非脱湿,非吸湿)割合の減少度を計算したが,この過程はお おむね1n(1-α)=-Kt, αは吸水(脱湿,吸湿)割合,tは時間,Kは恒数,の一次反応式 によった。但し,変動係数が大きいものもあった。吸水過程における活性化エネルギーは うるち米≒2,400cal/mol,もち米≒2,300cal/molと算出された。4 . Udani et alのAdsorption(Desorption) Rate Characteristics Rを算出した。5.水分(乾物基準)と時間との関係はFreundlichの吸着式 x/m=KC^<1/n>の濃度(C)を時間(t) におきかえた式によく適合した。各相関係数,K及びnの値をそれぞれ算出した。6 . PickのDiffusionの基礎方程式から導入される(m-m_0)-K√<t>の関係を調査しその相関 係数及び直線回帰式を算出した。脱湿過程の場合はおおむね3つの区分に,吸湿の場合は 2つの区分に分れるようである。
- 1983-10-20
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