葉緑体DNAの制限酵素断片長多型(RFLP)を利用したサトイモとその近縁種の類縁関係分析(和文)
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概要
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サトイモ(Colocasia esculenta(L.)Schott)は、有史以前から栽培されており、東南アジアやオセアニアなどで、主食あるいは野菜として利用されている重要な作物である。サトイモの起源地は、野生型の分布及び形態的な多様性によりインドからマレー半島にかけての熱帯地域とされているが、ネパール・中国・オセアニア・沖縄などの地域にも野生型サトイモや、野生化したと思われるサトイモが広く自生している。これらの野生型サトイモは、貴重な遺伝資源であるが、栽培種や野生種との類縁関係については不明な点が多い。本研究では、東アジアで収集されたサトイモとその近縁種について、葉緑体DNAのRFLP分析を行い、それらの類縁関係を調査した。Phylogenetic relationshios among 51 accessions of taro (Colocasia esculenta(L.) Schott), C.gigantee Hook, Alocasia macrorrhiza, A.odora, Xanthosoma sagittifolium and Schismatoglottis spp. were investigated using restriction fragment length polymorphisms (RFLPs) of chloroplast DNA. The phylogenetic tree using the Neighbor Joining(NJ) method revealed that Xanthosoma and Schismatoglottis genera were distantly related to Colocasia and Alocasia genera. Among Colocasia and Alocasia accessions, C.esculenta accessions formed a single cluster. However C. gigantea accessions were related DNA among taro accessions were found to be too small to establish significant grouping of the accessions. However, four accessions of taro, which were thought to be inter-generic or inter-specific hybrids, formed an independent cluster. Based on the banding pattern of the RFLP, the plant in genus Colocasia appeared to be the maternal parent of these four accessions.
- 2000-02-01
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