<研究ノート>情報システム開発/導入における費用対効果についての一考察
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概要
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研究ノート情報技術の発展に伴い、コンピュータシステムの導入はビジネスの広範囲に及び、その利用形態も、コスト削減目的から業務内容の質的向上を狙うものへ変化している現在では、従来のような形での効果を得ることは非常に困難である。本論文では、情報システムの価値を見て行く上で、競争優位に注目する。インフラ的色合いを強めていく現在の情報システムでは、その効果は評価する人や利用する人によって変わってくる。その中で、これまでの評価方法の持つ問題点を指摘した上で、競争優位を表す指標として、従来、環境評価に用いられていた仮想評価法(CVM )をベースにした、利用者へのアンケートによる効果指標の導出方法を提案する。そして、ある学会における情報システム導入を事例として、提案した手法を用いてデータを収集し、考察を加える。そしてさらに、技術的な観点からアンケート手法についてのシミュレーションを行い、効率化のために、アンケートの内容を動的に変更する手法についても提案し、シミュレーション実験からその有効性について検討していく。
- 同志社大学の論文