<研究ノート>「税法上の正規の簿記の原則」再考
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概要
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青色申告制度は, 所得税には「正規の簿記の原則」(所得税法施行規則第57条)を, 法人税には「複式簿記の原則」(法人税法施行規則第53条)を納税者が採用することを要件としている。この所得税法上の正規の簿記の原則について, 法人税法上の複式簿記の原則と同一視する見解がある。そこで, 本制度成立時の会計事情, とくに江戸以来の「帳合」の変遷過程に注目し, 「正規の簿記の原則」が創設された経緯を探るものとする。また税法上の正規の簿記原則の解釈論議から私案による帳簿組織を提示し, これが青色申告特別控除に適うものであるかどうかも検討する。
- 2001-12-30