<原著>〔第 1 篇〕脳質コリンエステラーゼ活性分布検索法の検討と正常活性分布(脳質コリンエステラーゼ活性分布に関する組織化学的研究)
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概要
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神経組織の新陳代謝に重要な意義を有するコリンエステラーゼ(ChE)-特に脳質におけるその活性分布に就いて観察するため, その検索法としてKoelle & Eriedenwald氏変法, Koelle氏改良法, Gomori氏法等を比較し, ついで正常動物の脳質ChE活性分布を家兎, モルモット, ラッテに就いて検索した。結果は次の通りである。1) 脳質におけるChE活性分布はほとんどすべては特異的ChEであつて非特異的ChEは僅かである。2) 検索操作法としては貼布法が良い。3) Koelle氏改良法が最も検出率が良いが, 全ChE検索にはKoelle & Friedenwald氏変法の使用が必要である。4) 組織片の凍結度は小指頭大の組織片が僅かに凍結し少し融けかけたころが最適である。5) 動物としては家兎及びモルモットに比してラッテの脳質ChE活性は幾分強いようである。6) 全ChE, 特異的ChEともに同様な分布を示し, 灰白質部に多く, 白質部は極めて少ない。7) 神経核, 殊に尾状核部で高いChE分布を認める。8) 非特異的ChEは大脳皮質部にて分布が少ない。
- 京都大学の論文
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