薬物乱用防止教育・カリキュラムの問題点とその改善 : 人間・病者不在及び社会,文化的環境要因・作用不在のバイオメディカル型カリキュラムの検討
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概要
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健康教育の内容・カリキュラムや教材は,現在でも「タバコ病的教材」であったり,「ドラッグ病的教材,エイズ病的教材」であることが多い。従ってその教育実践はタバコ病的教育実践となっていることが多い。これは保健の教科書教材の「要素と構造」をみれば明らかである。文部省や各県の教育委員会レベルの「手引き」についても同様である。このことは研究者集団レベルでも類似したものが少なくない。確かに平成7,8年の「手引き」からはタバコ,アルコール,ドラッグの教材は人体への影響だけでなく「社会への影響」を内容化した。だが,これでは「反対の方向・逆の方向」の内容が全く欠落することになる。社会・文化の方からの作用・影響・関係の方向である。社会や文化のあり方,病理・病態との関係である。また,これらの病的教材は総じて「人間・病者・障害者」の行動や生活が「不在」である。例えば,エイズ病的教材に「偏見や差別,人権」の教材を付加すれば,人間・病者の人格,人権や行動・生活が「記述」「説明」され,対応がなされるというものではない。本研究では,再々度これらの欠落点の問題を確認することをねらって究明することにした。
- 2000-03-17
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