<論文>介護技術教育における課題 : ホームヘルパー養成研修の実態調査より
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概要
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介護保険制度のもと,訪問介護員(ホームヘルパー)の量的拡大から質の向上へ転換の時代がきている。そこで,平成11年度川崎市ホームヘルパー養成研修2級課程受講者204名(回答率82.8%)を対象とした介護技術に関するアンケート調査から,訪問介護従事者としての資質を確保するための介護技術教育の課題を明らかにする。調査結果より,介護技術を介護の意義・理念を踏まえて習熟するためには,ホームヘルパーの活動経験が影響していること,介護過程にもとづいて利用者の状況をアセスメントし,目標を設定することで,多様な介護方法を展開することができる傾向を掴めた。介護技術を単に手順として習熟するだけでなく,介護理念を具現化する〈介護の意義を捉えた介護技術〉と利用者のニーズをアセスメントし,介護の目標に沿った介護技術を展開する能力〈介護過程に基づき展開する介護技術〉をも習得できる包括的な介護技術教育の重要性が示唆された。利用者主体の介護サービスが提供できる訪問介護従事者を養成するためは,包括的な介護技術の視点で教育することが今後の課題と考える。
- 2000-12-30
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