算数文章題の類推的問題解決における目標の役割
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概要
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本研究では, 類推による算数文章題の解決に及ぼす目標の効果が検討された。一般的に, 1つの問題には様々な目標が含まれる。本研究では, 問題解決過程において求められる1つの問題状態が目標であった。実験1では, 被験者は12の算数文章題によって作られる全ての対について類似性判断をするよう求められた。多次元尺度法によって, 算数文章題の主題と目標という2つの次元が示唆された。実験2,3では, 被験者はベース領域として例題を与えられた後, ターゲットとなる算数文章題を解くよう求められた。結果として, ベース・ターゲット問題が同じ目標を持つときに, ターゲット問題の解決が促進された。結論として, 目標は算数文章題の類似性判断過程とターゲットとなる算数文章題解決のためにアナローグを使用する過程の両方に効果を及ぼした。
- 2002-03-01