<報告>新潟県における児童虐待の現状と課題
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概要
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新潟県の児童相談所における児童虐待相談は,全国の動向と同じように急激に増加している。平成12年度の相談処理件数は261件であり,児童人口(0∿18歳未満)1万人対では5.7人に上っている。厚生労働省が統計を取り始めた平成2年度から11年間に相談処理件数では17.4倍,児童人口1万人対では22.0倍に増加したことになる。児童虐待への対応については,県内5か所に設置されている児童相談所が関係機関との密接な連携の下に,相談・通告された被虐待児童の速やかな安全確認のための調査,一時保護,保護者等への面接指導,児童の施設入所,家族の再統合に向けた支援等に積極的に取り組んでいる。今後の児童虐待防止対策においては,児童相談所の相談体制や一時保護所の充実・強化が喫緊の課題である一方,市町村においては「育児不安や児童虐待等の心の問題を抱える親と子」に対するプライマリケアの体制整備や個別的な生活支援という視点に立ったケアマネジメントの推進等が大きな課題になると思われる。
- 新潟医療福祉大学の論文
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