<研究ノート>調理における軽量に関する研究 : 食品重量の目測について
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概要
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本学健康栄養専攻の学生を対象に7種類の食品について,食品重量をどの程度把握しているか目測試験を,併せて目測力と生活環境や,家庭での調理状況等との関連性を探るためアンケート調査を行い以下の結果を得た。1)食品重量の目測率は鰯の平成10年が109.4%と実測量を上回ったが,それ以外の食品は下回り,実測量より少な目に目測された。鶏卵とりんごは標準偏差,変動率ともに小さくバラツキの少ない食品であり,マドレーヌとあさりはバラツキが大きかった。2)実測量に対して土10%以内を目測適正範囲として求めた結果,1.9〜27.8%と低く,食品別では,あさり24.1%,じゃがいも18.1%,鶏卵15.0%の順に高い値を示した。3)食品の目測誤差率は,調査3ヶ年の平均では鶏卵が20.8%と最も低く,ついであさり27.8%,じゃがいも34.0%と続き,高い食品はそら豆41.7%,マドレーヌ43.6%であった。4)正解順位の高い上位3食品はあさり,じゃがいも,鶏卵であり,個人の正解数は1個が65.2%を占め,2個は22.5%と顕著に減少した。5)「生活環境」,「調理との関わり」,「頻度」,「計量器具の使用習慣」の項目間の目測誤差率に有意差が認められ,調理経験が多く,調理時に計量器具の使用習慣のある方が目測誤差率は低い値を示した。最後に,目測試験並びにアンケート調査にご協力下さいました本女子大学健康栄養専攻の学生の皆様に感謝いたします。なお,本報文の概要は日本家政学会第44回東北・北海道支部大会において発表した。
- 2000-01-28
著者
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