流れ方向の濃度ムラを低減する新たなコンセプトの静止型ミキサの開発
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概要
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連続的な混合・撹拌操作が可能となるインライン混合は省スペース,省エネルギーといった観点から今後一層重要となる工業的プロセスである.インライン混合に用いられる静止型ミキサ(スタティックミキサ)は通常連続流同士の混合を前提に設計されており,配管の径方向に対しての混合・撹拌作用しかもたなかった.そのため,定量ポンプなどで薬液をライン中に間欠的に注入する際に生じるような,流れ方向の混合ムラに対しては効果が見られない場合が多く,インライン混合における課題となっていた.本研究ではインライン混合・撹拌プロセスにおける流れ方向の混合ムラを低減することに目的に,流体を複数の流路に分割して,時間差をつけた後に再合流させることで流れ方向のムラを低減するという,従来のスタティックミキサとは発想の全く異なる新たなコンセプトによる静止型ミキサを開発し,その有用性について良好な結果を得たので報告する.
- 化学工学会の論文
- 2012-07-20