バルクセグレガント法によるニラ四倍体 (Allium ramosum, syn. A. tuberosum 2n=4x=32) の単為発生性連鎖マーカーの開発
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概要
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単為発生性ニラ品種「テンダーポール(2n=4x=32)」と非単為発生性系統(両性生殖性)「97-12-102(2n=4x=32)」とのF1集団を材料として、バルクセグレガント法により単為発生性に連鎖するDNAマーカー(Parthenogenesis Linked Marker:PLM)を開発した。1,443種類のランダムプライマーを使用して、単為発生性個体および非単為発生性個体のうち各8個体から作製したバルクDNAを調査した結果、3個の単為発生性個体に特異的なマーカーを見いだした。これらをTAクローニング後にSCAR化し、それぞれPLM1、PLM2およびPLM3と命名した。このうちPLM1とPLM3は単為発生因子(P)と3.4cMおよび1.1cMの距離で連鎖しており、P因子を挟んで存在すると予想された。これに対し、PLM2は単為発生性との連鎖は認められなかったが、単為発生頻度の高い個体に多く保存されている傾向があった。これらのマーカーをニラ遺伝資源73品種・系統について調査した結果、80%以上から増幅が確認され、種内で広く保存されていると推察された。しかし、品種「成都」とその後代系統「00-02-05」では、単為発生性であるがPLM1およびPLM3は確認されなかった。
- 日本育種学会の論文
- 2010-09-01
著者
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