SNPマーカーを用いたゲノム研究と今後の家畜育種
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概要
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大量の遺伝マーカーにより表型を用いず育種価を推定するというMeuwissenら(2001)の論文が発端となりSNPを用いた研究が進んだ.現状では個々のマーカーの効果を集積しても遺伝分散を十分説明できないが,全SNPの推定効果の総和を用いる以外にもゲノミックな近縁関係を用い育種価を推定する方法もある.この方法では血統情報ではなく2個体間の対立遺伝子の共有状態(IBS)をもとにゲノミック(G)行列を作成し育種価を推定する.メンデリアン・サンプリングについて従来以上に考慮できるため推定精度が向上する.G行列とともに有意なSNPを母数効果で加えたり,有意なSNP領域を新たなG行列として加えることも可能である.現状では全面的にゲノム情報に頼った選抜はリスクが大きいがメンデリアン・サンプリングを考慮し,また有意なSNPの効果を選抜に取り込むといった方法は有用と考える.
- 社団法人日本畜産学会の論文
- 2012-02-25
著者
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