脳死膵 (膵・腎) 移植の現状と問題点
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概要
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膵臓移植とは1型糖尿病患者を対象にして,血糖コントロールの正常化,2次性合併症の発生・進展阻止,救命・延命を目的として行い,欧米では1型糖尿病の根治療法として確立されている.発症間もない頃に膵単独移植が選択され,糖尿病性腎不全を併発すると膵腎同時移植,あるいは腎移植を先行したあとで腎移植後膵移植が選択される.2010年7月の臓器移植法改正後,39件の脳死下臓器提供があって36件は家族承諾による提供であった.レシピエントの内訳を見ると,心臓:28名,肺:29名,肝臓:40名,小腸:2名,膵臓あるいは膵腎同時:30名,腎臓:47名であった.今後,心停止献腎提供の増加,小児ドナーからの提供,摘出手技の修練・統一,ドナーとレシピエントの適応検討,膵島移植のあり方が課題であろう.
- 2011-05-05
著者
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吉田 淳一
九州大学臨床・腫瘍外科
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吉田 淳一
Ntt光エレクトロニクス研究所
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杉谷 篤
藤田保健衛生大学臓器移植再生医学講座
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杉谷 篤
藤田保健衛生大学
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吉田 淳一
九州大学病院 臨床・腫瘍外科
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吉田 淳一
千歳科学技術大学 光科学部光応用システム学科
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吉田 淳一
千歳科技大 光科学
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吉田 淳一
藤田保健衛生大学臓器移植再生医学
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吉田 淳一
藤田保健衛生大学肝・脾外科
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