DNAマイクロアレイシステム解析システムの高精度化の試み
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概要
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現在, 網羅的な遺伝子発現解析が可能なDNAマイクロアレイは多くのシステムが登場しているが, その精度や感度, 再現性は乏しいのが現状である. DNAマイクロアレイの高感度化および高精度化には, プローブDNAおよびターゲットDNAの調製, そしてターゲットDNAとプローブDNAのハイブリダイゼーション過程までの数多くのステップを最適化する必要がある. 本研究では, 高感度・高精度に遺伝子の発現変動を検出できるDNAマイクロアレイシステムの開発を行った. 配列特異性が高いという利点を持つオリゴヌクレオチドプローブは, 従来の固定型のハイブリダイゼーション方式ではハイブリダイゼーション効率が不均一であり, 標識された色素依存的なハイブリダイゼーションが生じることが明らかになった. そこで, ハイブリダイゼーション効率を向上させるために循環型のハイブリダイゼーション方式を試みた結果, ハイブリダイゼーション効率が顕著に増加し, 色素依存的なハイブリダイゼーションが解消されて, 固定型のハイブリダイゼーションと比較して飛躍的な再現性, かつ精度の向上が示された.
- 日本マイコトキシン学会の論文
- 2005-07-31
著者
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村上 康文
東京理科大学
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村上 康文
東京理科大学 大学院基礎工学研究科生物工学専攻
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小野田 文俊
東京理科大学大学院 基礎工学研究科 生物工学専攻
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郡司 渉
東京理科大学大学院 基礎工学研究科 生物工学専攻
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甲斐 敬人
東京理科大学大学院 基礎工学研究科 生物工学専攻
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宇津木 幸彦
東京理科大学ゲノム創薬研究センター 構造ゲノム科学部門
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