食肉の加熱温度-時間-せん断力プロフィール特性の解析
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概要
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開発したコンピュータ制御によるSFV (shear force value,せん断力)測定装置によって,食肉のSFVプロフィール特性を解析した.加熱によって筋線維の硬化と同時に結合組織の脆弱化による軟化の逆の現象が進行している.SFVプロフィールは生肉では単純な放物線状の増加を示し,最大値がストローク終点に現われた.SFV最大値は加熱によりストローク中点の方向にシフトした.加熱によるストローク中点のSFV50の増加は筋線維の硬化に対応し,逆にストローク終点のSFV100の減少は結合組織の脆弱化に対応した.これら硬軟逆方向の現象は温度-時間-SFVの規則性に認められ,SFV50およびSFV100は歯ごたえおよび歯切れの食感の指標となった.良好なテクスチャーはパステリゼーション加熱条件に合致した.SFV50と加熱損失や明度との間に正の相関があった.SFVプロフィールは感性のテクスチャーをリアルタイムに解析するために有用であった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
- 2001-08-25