ジャンボリーキのスルフィド生成に関わる成分の検索と同定
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概要
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ジャンボリーキ(大粒ニラネギ)と他のネギ属について,スルフィドおよびスルフィド基質成分を比較した結果,ジャンボリーキは,ニンニクやGHガーリックとは異なり,リーキに近似することが判明した.すなわち,ジャンボリーキから生成するスルフィドとしてM-SS-M(1.7mg/kg wet wt),M-SS-Pe(15.7mg/kg wet wt kg),P-SS-Pe(7.5mg/kg wet wt),M-SSS-M(21.5mg/kg wet wt),M-SSS-P(10.0mg mg/kg wet wt),M-SSS-Pe(14.0mg/kg wet wt),alk(en)yl CS0として,MCS0(4.1±0.5mg/kg wet wt),PCSO(0.1±0.3mg/kg wet wt)およびPeCSO(2.4±0.4mg/kg wet wt)が検出され,その総量はタマネギ,およびリーキと類似していた.またスルフィド基質前駆体物質であるGlu-alk(en)yl Cの検索を試みたところ,Glu-PEC(87mg/kg wet wt)が単離,同定された.従って,ジャンボリーキの低臭気発現機構は,リーキと同様に,基質前駆体物質のGlu-PECがγ-グルタミルトランスペプチダーゼによりS-E-1-プロペニルシステイン(PEC)となり,これが酸化される結果,スルフィド基質であるPeCSOが形成され,もともと存在するalk(en)yl CSOと共にアリイナーゼ(C-Sリアーゼ)によりジアルキルチオスルフィフィネートを経由でスルフィドが形成されるものと推定された.
- 2009-05-15
著者
-
内田 あゆみ
日本大学生物資源科学部
-
荻原 淳
日本大学生物資源科学部
-
熊谷 日登美
日本大学生物資源科学部
-
赤尾 真
日本大学生物資源科学部
-
松藤 寛
日本大学生物資源科学部
-
櫻井 英敏
日本大学生物資源科学部
-
関口 一郎
大蔵製薬(株)
-
桜井 英敏
日本大学生物資源科学部
-
松藤 寛
国立衛研
-
松藤 寛
日本大学生物資源学部食品科学工学科
-
松藤 寛
日本大 生物資源科学
-
Sakurai Hidetoshi
Department Of Agricultural Chemistry College Of Bioresource Sciences Nihon University
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