重症筋無力症を伴う Good 症候群の一例 : 免疫機能評価に関する検討

元データ 2006-04-30

概要

  Good症候群は胸腺腫に低γグロブリン血症を合併し,多彩な免疫不全状態を呈するまれな疾患である.我々はGood症候群に重症筋無力症(MG)を同時期に合併した症例を経験し,その免疫機能に関して評価した.症例は58才男性.四肢筋力低下,易疲労感のため受診し,抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性,胸腺腫からMGと診断.末梢血リンパ球数は正常であったが,著明な低γグロブリン血症(IgG 283 mg/dl, IgA 17 mg/dl, IgM 1 mg/dl)を認めた.拡大胸腺摘出術,副腎皮質ステロイド投与によりMGは寛解を維持しが,免疫グロブリンの定期的な補充にもかかわらず,呼吸器感染症やカンジダ症を繰り返した.経過中,副腎腫瘍,膵頭部癌と肝転移巣が判明し,細菌性肺炎により死亡した.免疫学的検討では,末梢血中のCD19+ B細胞が欠損していたが,各種マイトジェンに対するリンパ球増殖能は保たれていた.リコンビナントAChR蛋白により誘導されるT細胞増殖反応は低い抗原濃度でも観察され,MG患者に特徴的なパターンを示した.B細胞と結合する自己抗体を検出したが,本例では検出されなかった.Good症候群では免疫不全や自己免疫を含む多彩な免疫異常を呈することが示された.

著者

鈴木 重明 慶應義塾大学医学部神経内科
鈴木 則宏 慶應義塾大学医学部神経内科
桑名 正隆 慶應義塾大学先端医科学研究所
佐藤 隆司 慶應義塾大学内科
田中 耕太郎 富山大学附属病院神経内科
野川 茂 慶應義塾大学医学部神経内科
桑名 正隆 慶應義塾大学医学部リウマチ内科
桑名 正隆 慶応義塾大学医学部内科学リウマチ研究室
桑名 正隆 慶應義塾大学内科
田中 耕太郎 慶應義塾大学医学部神経内科学教室
野川 茂 東京歯科大学市川総合病院内科
鈴木 重明 慶應義塾大学医学部内科学教室
田中 耕太郎 富山大学附属病院 神経内科
鈴木 重明 慶応義塾大学 医学部神経内科
香月 有美子 慶應義塾大学神経内科
高橋 勇人 慶應義塾大学皮膚科
鈴木 則宏 慶應義塾大学神経内科
鈴木 則宏 慶応大神経内科
野川 茂 慶應義塾大学神経内科
田中 耕太郎 Department Of Neurology School Of Medicine Keio University
田中 耕太郎 慶應義塾大学医学部内科学教室(神経内科)
桑名 正隆 慶應義塾大学リウマチ内科
桑名 正隆 慶應義塾大学 内科
鈴木 則宏 慶應義塾大学

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