ブルカノ式噴火の発生要因としての火道浅部マグマの増圧過程
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概要
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Vulcanian eruptions are relatively frequent eruptive phenomena in island arc volcanism. The high frequency provides us many opportunities to observe the eruptive behavior and to sample the erupted materials. Vulcanian activity of the Sakurajima volcano located at southern Kyushu in Japan has continued since 1955 and been precisely monitored by Sakurajima Volcano Observatory. Therefore, the vulcanian eruptions of Sakurajima volcano can be a common, interesting target to study the eruptive behavior from the various viewpoints of material analysis, geophysical observation and numerical modeling. Recently, many researchers have focused on pressurization processes of magmas in shallow conduits to cause vulcanian eruptions. In this paper, we review several studies on observations and models of generation of excess pressure in shallow conduit magmas just before vulcanian eruptions. We evaluate the possibility of pressurization processes by dehydration-induced crystallization and buoyancy of vesicular conduit magmas. The results of this study indicate that the dehydration-induced crystallization is not effective for excess pressure generation, if crystallizing magma in shallow conduit contains a significant amount of exsolved gas phase. Instead, excess pressure can be generated in a shallow conduit by buoyancy of vesicular conduit magma, when partially solidified magma at the vent of conduit prevents magma ascent and the conduit is filled with vesicular magmas from magma chamber located at ca. 3 km depth to the shallow conduit.
- 日本鉱物科学会の論文
- 2006-05-30
著者
-
奥村 聡
東北大・理・地球物質
-
奥村 聡
東北大・理・地球惑星物質科学
-
奥村 聡
大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻
-
山野井 勇太
阪大宇宙地球
-
竹内 晋吾
産総研
-
竹内 晋吾
産業技術総合研究所地質情報研究部門
-
山野井 勇太
大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻
-
竹内 晋吾
電中研
-
奥村 聡
東北大学大学院理学研究科地学専攻地球惑星物質科学科
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