熱脱着ガスクロマトグラフィー/質量分析法による食品中のジメチルスルフィド及びジメチルジスルフィドの定量
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概要
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乳・乳製品や食品中に含まれる硫黄化合物, ジメチルスルフィド(DMS)及びジメチルジスルフィド(DMDS)を熱脱着-ガスクロマトグラフィー/質量分析法(TD-GC/MS)を用いて精度よく高感度に測定する方法を確立した.食品からの抽出法として水質分析用のフリット付き試験管を用い, 窒素ガスでバブリングし微極性のポーラスポリマービーズを充填したチューブに捕集後, TD-GC/MS分析に供した.TD-GC/MSの測定条件及び抽出時のバブリング流量及び時間などの最適化を図った.本法におけるDMS及びDMDSの標準水溶液の検量線は0.5〜500ng/mlで直線性を示し, 検出限界は試料当たり0.1ng/g, 回収率60〜106%, 相対標準偏差は4.1〜6.8%と良好であった.本法を用いて生乳, 低温殺菌乳, Ultra High Temperature殺菌乳, Long Life牛乳を測定した結果, DMSの含有量に顕著な差異が認められた.野菜ジュースではDMS値が殺菌後に約10倍増加をすることが確認された.また, 生野菜中のDMS及びDMDSの濃度や抽出後の変動, コーヒー, 青のり, 一部の発酵食品中の含有量を明らかにすることができた.
- 2005-11-05
著者
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